【シニアケア連載 第1回】年齢とともに変わる!シニア期に必要な栄養とタンパク質
今回から「愛犬・愛猫のためのシニアケア連載」を始めます!
第1弾のテーマは【食事ケア編】です!
「最近、少し痩せてきた気がする…」
「高齢になったから、低カロリー・低タンパクなごはんに変えた方がいいのかな?」
そんな疑問や不安をお持ちの飼い主様も多いのではないでしょうか。
第1回では、「シニア期における栄養の変化とタンパク質の重要性」について分かりやすく解説します!
高齢期は「体重が変わらない痩せ(筋肉の減少)」に注意!
シニア期に入ると、見た目の体重はそれほど変わっていなくても、体の中では大きな変化が起きています。病気とは無関係に、カロリー摂取の減少や消化・吸収機能の低下が起こり、LBM(除脂肪体重・筋肉量)が減少することがあります。
- 特に13歳以降はこの変化が加速しやすいとされています。
- 結果的に体重は減少する一方で、体内のエネルギー要求量は上がっている状態になります。
加齢に伴って筋肉量が落ちていくため、体重計の数値だけを見ていると「体重が変わっていないから大丈夫」と見逃してしまうことがあります。
「高齢=タンパク質を減らす」は間違い?実はしっかり必要です!
「シニアフード=ヘルシーでタンパク質控えめ」というイメージをお持ちではありませんか?
実は、持病(重度の腎臓病など)がない限り、高齢期こそ十分なタンパク質が必要になります。
- 健康な成猫のLBMを維持するためのタンパク質必要量は、体重1kgあたり5gとされています。
- 食事全体のカロリーのうち、タンパク質由来のカロリーが34%必要になります。
- 老猫では消化機能が減退し、代謝の変化も起こるため、タンパク質がさらに多く必要になります。
十分なタンパク質と高消化性・高エネルギーな食事を意識しないと、知らず知らずのうちに筋肉が削られ、体力が落ちてしまう原因になります。
おうちでできるチェック&食事選びのヒント
① 体重だけでなく「MCS」をチェック!
筋肉の減少を評価するために、「MCS(マッスル・コンディション・スコア)」という判定法を用いています。
- 正常、軽度減少、中等度減少、重度減少まで、筋肉の落ち具合を段階的に評価します。
- 体重には変化がなくても、筋肉だけが落ちていることもあるため注意が必要です。
頭、肩、腰、太腿の筋肉を触診してチェックを行います。背中の中央あたりが一番わかりやすいため日常的に触ってチェックすることが大切です。
現在は、軽度減少でも「悪液質」と判断されます。
「背骨や腰回りの筋肉が落ちてゴツゴツしていないか」を確認してあげてください。


② 消化がよく、高エネルギーなフードを選ぼう
加齢とともに消化吸収率が落ちるため、シニア期の食事は「少量でもしっかり栄養とエネルギーがとれる高消化性のフード」が理想的です。

シニア用の食事の一例
※ただし、腎臓や肝臓などに持病がある場合は、タンパク質やリンの制限が必要になることもあります。食事を変更する際は、自己判断せず事前に当院までご相談ください。
まとめ:諦めずに早期の栄養ケアを!
「歳のせいでおとなしくなった」「少し細くなった」と思える変化も、実は栄養不足や筋肉の減少が原因かもしれません。
早い段階から適切な食事ケアを始めてあげることで、元気に歩ける期間を伸ばし、健やかなシニア期を過ごすことができます。
「うちの子の今の食事、合っているのかな?」と不安な方は、ぜひフードの袋をお持ちの上、お気軽に当院スタッフへご相談くださいね!
次回(第2回)は、「うちの子に合っているのは?食器選びと食べる姿勢の工夫」をお届けします。お楽しみに!



















