ハリネズミのふらつき症候群(WHS)
ハリネズミでは、ふらつきや麻痺などの神経症状が認められることが時折あります。
このような症状を神経疾患症状と言い、原因は様々ですが、なかでもハリネズミ特有の病気として「ハリネズミふらつき症候群(WHS)」がよく知られています。
WHSの原因は現在のところ残念ながら特定されていません。
そのため、他の神経疾患を起こす病気を検査しながら診断を進めていきます。
WHSは2歳以下で発症する事が多いと言われていますが、全年齢で発症する可能性がある病気です。
初期症状は、丸まりにくくなったり、つまずくようになったりが多く、徐々に進行し麻痺を起こします。
治療は、鎮痛剤やステロイド、ビタミン剤、抗生剤、点滴などを必要に応じて行いますが、原因が特定できていないため有効な治療法はまだ確立されていません。
食欲の低下が認められる場合は、補助給餌や飲水を行う必要があります。
まだまだ分からないことも多く、治療が難しい病気ですが、何か新しい情報がありましたらお伝えいたします。
院長 奈須俊介
葉山一色ペットクリニック