根尖周囲膿瘍について
うさぎさんの歯は構造的にも不正咬合を引き起こしやすく、原因も様々です。
生まれつき短頭種の子などは下顎が突出している子がおり、切歯の不正咬合を引き起こしてしまします。
特にドワーフ系やロップ系のうさぎさんに多いと言われています。
また、食餌の種類・外傷・老化などの後天的な要因でも不正咬合は好発します。
不正咬合が悪化すると、歯の根っこに膿がたまり顎や頬、目の周囲などが腫れてくることがあります。
これを根尖周囲膿瘍と言います。
この子は、左の上顎臼歯の不正咬合により根尖周囲膿瘍になってしまった子です。
治療法について
治療方法は様々ですが、当院では基本的には温存療法を実施しています。
膿瘍が大きくなったら切開し排膿させてあげたり、抗生物質や鎮痛剤の投与を行ったり、ご飯が食べにくい場合は流動食の給餌を行ったりします。
根尖周囲膿瘍は歯が原因となり引き起こされる病気の為、根治を目指す場合は抜歯を行ったり、膿瘍の切除を行うこともあります。
どちらにしても長く付き合っていかなければいけない病気の為、治療には根気が必要になります。
顎や顔が腫れてきて、ご飯が食べにくいなどの症状があれば早めに受診することをオススメします。
葉山一色ペットクリニック