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犬の病気

先天性巨大食道症の症例

巨大食道症とは、食道(食べ物の通り道)が広範囲に持続的に拡張している病気で、特発性と続発性の巨大食道症に分類されます。

 

先天性巨大食道症は特発性巨大食道症の一つであり、その名の通り生まれつき食道が拡張している病気です。

 

食道は食べ物を胃の中まで運ぶ通り道であり、拡張することによって食道に食べ物が停滞してしまい、慢性的な嘔吐(吐出)を繰り返すようになってしまいます。

 

頻繁に嘔吐を繰り返すことにより誤嚥のリスクが上昇し、肺炎を引き起こすこともあります。

 

先天性巨大食道症は有効な治療法がないと言われていますが、近年ではシルデナフィルというお薬が有効である可能性が報告されています。

お薬以外の治療としては、食事の頻回投与や食後起立状態をキープして食道に食べ物が停滞しないようにケアしていきます。

 

3代目看板犬の「ピョルちゃん」も先天性巨大食道症で、お家に迎え入れた日から毎日嘔吐を繰り返し、検査にて判明しました。

ピョルちゃんは手作りで食事用テーブルを作成し、ご飯は立ったまま食べ、食後も20分は立った姿勢をキープしています。

 

 

最近はようやく嘔吐の回数も減り安定してきましたが、オヤツなどはたくさんはあげられません。

 

巨大食道症は遺伝性のものもあるため、今後少しでも同じ病気の子が減ることを願っています。

 

 

葉山一色ペットクリニック
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